伊藤羊一著『1分で話せ』
孫正義さんにも認められた伊藤氏の著書であり、著者がどのような人物で
この著書がどのように素晴らしい書なのかは
このページにたどり着いた方には不要であろう。
中間管理職目線でこの本を読み解く中で初歩的な事については省略したいと思うので一部割愛してます。
すでに管理職で頭の固い役員、部長を相手にされるビジネスパーソン向けに書いて見る。
第1章 STEP1『伝える』為の基本事項
・相手はだれか? どんなことに興味があるのか?
・ゴールは何かー『理解してもらう』はゴールにならない
・結局、動かしてなんぼ ー 『きれいに話す』のは目的じゃない
本書らしく冒頭に結論が述べられています
なんの為に伝えるのか『相手に行動させる為』それに尽きます
理解してもらう為でもなく行動をさせる事を意識する事が大切です
行動させる為に伝える訳ですから行動を起こさせたい相手によって伝える内容を変えなくてはなりません。
だれにどのような行動を取らせるのかを決めてから逆算するかのように伝えたい内容を考えましょう
自分の独りよがりな内容でプレゼンしてしまっていないですか?
第2章 STEP2 1分で伝えるー左脳が理解するロジックを作る
・てっぺんのないピラミッドになっていないかーロジカルな1分ストーリーを考える
・考える=理論にはならない ー 事実やデータは結論ではない
・根拠は3つ ー ピラミッドで 『枠組み』を共有しよう
結論→根拠→具体例の順で構成を考える
結論に対しての根拠を提示し、根拠を具体例で支える形で左脳を刺激するのです
まずはロジカルに理解させる事を意識しましょう
第3章 STEP3 相手を迷子にさせない為に『スッキリ・カンタン』でいこう
・集中して聞いてもらうための『スッキリ・カンタン』
・言葉もスライドも『スッキリ』が鉄則
・カンタン ー 中学生が理解できるレベルの言葉しか使わない
カンタンスッキリとは
ゴールが明確に決まっていない場合
結論や根拠が決め切れておらず、プレゼンが迷子になる事です。
そうなれば相手も迷子になってしまい
結果的に相手にゴールを決めさせてしまい、動かすどころかアナタが動かされてしまう事になりかねません
また、難しい言葉や用語は必要ありません
やさしい言葉をつかえと言っているのでは無く、相手に伝わる用語をチョイスする事が大切だという事です。
第4章 STEP4 1分でその気にさせる ー 右脳を刺激してイメージを想像させよう
・正しいことだけでは、人は動かない
・人は、イメージを想像することで、感情が揺さぶられる
・イメージを描いてもらうために行う2つのこと
結論→根拠→具体例
ロジカルに左脳を刺激した後は右脳を刺激する番です。
私の感想ではなくて、事実として起こった事例の具体例を提示する事で結論の根拠へと繋げる訳です
結論に至った道筋をオープンにする事で相手がわかりやすいように理屈をつたえるイメージです
この具体例を参考にした根拠を元に結論を述べる事で意見から意義に変わるのです
第5章 STEP5 1分でうごいてもらう
・『超一言』で包み込む
・『ライブでダイブ』 - プレゼンもアーティストと同じ
・『リトルホンダ』を作る ー いかに『相手の立場』に立って話すか
超一言とは自分の伝えたい事を一言で表現する事です。
結論に対して印象付けができるようなワードを考えておけば効果が得られるという事です。
計画などのテーマなどがそれにあたります。
リトルホンダとは本田圭佑さんの事を言っており、自分を第三者として俯瞰的に見る事が大切だという事のようです
相手から自分がどのように見えているのか、声のトーンや目線などを含めて場を掌握する事が
相手を動かす近道となるのです。
第6章 STEP6 『伝え方のパターン』を知っておこう
・伝えたい言葉はあるか
・動かしてなんぼ
割愛
第7章 STEP7 実践編
・『会議』とっさに意見を求められて真っ白になる
・『プレゼン』自分の話を聞いてくれているような気がしない
・『上司への提案』プレゼンではなく対話を意識しよう
自分なりのシナリオを描いていても、とっさに意見を求められる事があると思います。
予測できる事は会議前に潰しておくのが良いでしょう
めんどくさい上司には事前に資料を見てもらうなどして意見を求めていた方が結果としてシナリオ通りに事は進みます。
敵対する上司であれば完璧な資料を作り上げて臨んだとしてもイチャモンレベルであなたを困らせてくるかもしれません
相手に場を仕切られてしまったら良いプレゼンであったとしても結果として悪い印象となってしまいます。
あくまでも自身のプレゼンを飲ませて動かせる事が大切なので
完璧な資料を作りあげて打ち負かすようなマインドではダメなのかもしれません。
まとめ
1分で話さなければならない理由は相手が自分の話を集中して聞いていないからである
相手がほかの事を考えは始める前に簡潔に伝える事を目的としています。
自分の話を聞いてくれるタイムリミットが1分なのです
1分のリミット内で動いてもらうプレゼンにするには上記の事を参考に簡潔に進めなくてはなりません
動かしたい相手をイメージして、どのように動いてもらうのか決めておく事が大切でなのです
会議の決定権を持っている上司がすべて知っている訳ではない
また、正論については解った上で会議に臨んでいる事がほとんどだと思います
正論で突き進むのは悪手であると覚えておきましょう
また、物事を決める中で反対意見を出される事も会議では当たり前の事だと思います
また、反対意見を言い相手を潰す必要もないのです
わかった、それで進めてくれ
この言葉を引き出すために、喧嘩をする必要もなければ言い負かす必要もないのです
右脳と左脳を使わせて納得させて、決済を受ける事だけに注目する事で
プレゼンの組み立てを変えるだけで良いのです
さらに簡潔に行う事で成功率は跳ね上がるという事が書かれてあります。
よい書籍でした。
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